声明・談話

2000年9月22日

教育改革国民会議「中間報告」について(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 渕上 貞雄

 本日まとめられた教育改革国民会議の「中間報告」については、教育改革のためには財政支出の充実が必要だと、うたっているにもかかわらず、具体像が明らかにならなかったことは極めて不満だ。

以下、主な問題点を指摘する。

  1.  小・中学校、高校での奉仕活動の実施が提案されている。奉仕活動の主な目的が他者への思いやり等を育むことにあるならば、子どもたちの自 主性こそが尊重されなければならない。にもかかわらず、「強制力を伴いかねない」枠組みとして提示されたことは、本質にかかわりのない形式主義に陥る危険 性が、依然大きいといわざるをえない。
    子どもたちの社会性の向上(陶冶)を重視するならば、地域コミュニティの拠点として学校を位置づけ、学校施設を地域に開放することなどを通じて、子どもたちが自発的に地域社会へ参加できる機会をつくるべきではないか。
  2.  個性を伸ばす教育を実施する観点から、高校での学習達成度試験や、大学入学年齢制限の撤廃などが盛り込まれた。しかし、子どもたちが”主 役の教育(改革)”を実現するためには、教員の目が一人ひとりの子どもたちに行き届くという意味での学級規模の縮小こそが(30人以下学級編成の早期実現 など)、最優先課題として認識されなければならない。この基礎、環境整備が整わない段階での導入は、いっそうの知識偏重教育を招くことになりかねない。
  3.  教育基本法については、議論を継続することになったが、同法は戦前への深い反省から制定された法律であり、愛国心や道徳心養成などが主眼となる見直しを容認するわけにはいかない。
    いま求められていることは、基本法がめざす理念実現のための国民的合意形成である。例えば、個々の子どもたちの授業の理解度や家族構成(家庭事情)の多 様化等に、教育現場の教員が対応しうる欧米なみの教育環境をつくること--などについて、積極的な議論を行っていきたい。