声明・談話

2000年7月13日

警察刷新会議の「緊急提言」について(談話)

社会民主党幹事長
渕上 貞雄

  1.  警察刷新会議が国家公安委員長に提出した「緊急提言」は、最重要課題である、公安委員会の強化について、(1)事務担当室設置に留まり、 独立専任の事務局となるのかどうか明らかではない、(2)「聴聞会」方式などの委員の人選や決定のシステムにも踏み込んでいない、(3)「監察管理委員」 も、本部長が指示通り監察を実施しているかどうかを確認する「監察の点検」役に留まる恐れもあるなど、この間の不祥事に対する改革案としては、極めて不十 分なものである。
  2. 「緊急提言」は、警察組織の秘密性・閉鎖性、警察の無謬性、キャリアのおごり、現場の規律の緩みや怠慢などといった一連の警察不祥事を生ん だ背景には一応触れてはいる。しかし、第三者機関による外部監察や警備公安警察偏重の矛盾、警察の人権意識の欠如への対応といった本質的な課題は素通りさ れている。とくに、新潟県警の一連の対応で、警察内部の腐敗の深刻さ、特別監察など警察内部による改革・監察の限界、公安委員会制度の形骸化がはっきりし たにもかかわらず、外部の第三者による「市民の目」で警察の監視・改革を図ることが退けられたのは大きな問題である。
  3.  地域住民の意見を警察に反映させるための「警察署評議会」(仮称)の設置や情報公開のガイドライン、キャリアの現場研修の延長、名札や識 別章の着用などの若干の前進面がないわけではないが、警察不祥事を生んだ本質に迫るものではない。このような内容に留まったのは、警察庁が刷新会議の事務 局を務めた時点ですでに自明のことであった。
  4.  社民党は、警察行政の徹底した情報公開を図ることをまず基本とし、警察に対する国民的な監視・参加及び警察に対する国会の監視機能の強化 を図り、「市民に開かれた警察」を目指す。このため、「警察監視委員会」の法制化や階級的組織における横断的組織の構築(警察官の団結権等の保障)をはじ めとする、抜本的な制度の改革の実現に取り組んでいく。