声明・談話

1999年4月19日

社民党の「平和のためのガイドライン」

社会民主党ガイドライン反対闘争本部企画委員会
事務局長  田 英夫

社会民主党は政府の「日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)が平和憲法を侵す“戦争のためのガイドライン”であるのに対して、あくまでも平和的な外交によってアジア・太平洋の平和を確立すべきだとの立場から、ここに「平和のためのガイドライン」を提案する

1.北朝鮮との交流拡大と国交正常化交渉の促進

日本政府の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)敵視政策は、アメリカや韓国政府の北朝鮮政策とも異なるもので、ことさらに北東アジアの緊張を高めて いる。これに対し、社民党は「平和代表団」の派遣を中心に北朝鮮との対話、さまざまな分野の交流を通じて国交正常化交渉の再開を実現すべきと考える。
韓国の金大中大統領が主張する「太陽政策」は、社民党のこの主張と全く同じであり、韓国とも密接に連携してこの「平和外交」を進めるべきである。

2.北東アジア非核地帯条約の締結

世界には、すでに「中南米非核地帯条約」を皮切りに「南太平洋」「アフリカ」「東南アジア」の各非核地帯条約が締結され、「南極条約」を加え南半 球は完全に非核地帯となった。日本と朝鮮半島の北東アジアをこれに加える「北東アジア非核地帯条約」の締結によって北半球、アジアの一角に平和な共生の場 を築こう。

3.「人間安全保障」確立のための経済援助

1994年、国連経済社会理事会が提唱した武力によって国家を守るのではなく一人一人の人間の安全な生活を守る「人間安全保障」の考えに立って、日本は発展途上国への政府開発援助(ODA)を非政府組織(NGO)の協力によって、さらに拡大、強化すべきだ。

4.史実にもとづく、正しい歴史認識による戦後補償を

日本のアジア侵略を正しく認め、朝鮮半島等の植民地支配を反省し、その謝罪を込めてアジアの人々への補償を実現すべきである。従軍慰安婦問題や強 制連行問題などについても、史実にもとづく正しい補償をしなければならない。こうした上にたってこそ、日本は初めてアジアの人々と真の友好関係を築くこと ができる

5.日本国憲法の平和理念の世界的拡大と核廃絶

日本国憲法前文の「平和理念」は、21世紀を迎える今こそ世界に拡大すべきである。
特に人類や地球上の生物を死滅させる核兵器が現存する現在、その廃絶こそ人類共通の政策でなければならない。21世紀を迎えようとする今こそ、こ理念を世界の人々に強く訴えよう。

6.すべての米軍基地の撤去を

第二次世界大戦の結果として生まれた在日アメリカ軍基地は、21世紀を迎える今、「20世紀に起こった事態は、今世紀中に解決する」との考えにたって、すべての米軍基地は撤去されることが望ましい。
そのためには、日本とアメリカの国民がもっと率直に話し合い、お互いに理解しあう事が大切である。日米安保条約も軍事同盟ではなく「友好条約」の性格に変えるべきだ。

7.平和のための「民際外交」の確立

外交は政府の専権事項という考えは、もう過去のもである、世界の市民がさまざまな問題で意見を交換している現在、市民自身や自治体による「民際外 交」を尊重し、これを実行すべきだ。核兵器を積んだ軍艦や飛行機の寄港や着陸を認めないという市民や自治体の意志は、極めて重要であり、尊重されなければ ならない。