Social Democratic Party

社民党 Official Web Site

声明・談話一覧はこちら

anchor

News 一覧はこちら

戦争犠牲者追悼、平和を誓う8・15集会

8月15日、千鳥ケ淵戦没者墓苑で「戦争犠牲者追悼、平和を誓う8・15集会」が開催され、社民党から吉田忠智・参議院議員が誓いのことばを述べました。

日韓関係 韓国たたきではなく、対話と交流を

8月2日、政府は、安全保障上の輸出管理で優遇措置を取っている対象国から、韓国を除外する政令改正を閣議決定した。いわゆるホワイト国からの除外である。すでに7月4日、安全保障上「不適切な事案」があったとして、半導体などの製造に必要なフッ化水素など3品目の輸出規制を強化していたが、それに続く対韓強硬措置である。G20大阪サミットで、安倍首相が「意見の違いではなく、共通点や一致点を粘り強く見いだすこと、自由で開かれた包摂的かつ持続可能な未来社会の実現に向けた協力を継続していきたい」と宣言したばかりであるにもかかわらず、議長国が自由貿易を完全否定するような暴挙に出たといえる。

日本政府は、貿易管理で韓国側に不適切な事案があったと強調するが、その内容を具体的に明らかにしていない。「(韓国は)国際約束をほごにした。日本もやるべき時はやる」と安倍首相が明言したように、安倍政権による一連の輸出規制強化は、徴用工問題が背景にある。そして韓国に対し強硬姿勢をとることで、参院選での消費税や年金といった争点を隠すとともに、国民へのアピールにつなげる目的があったともいえる。

しかし、徴用工問題は、日本の戦争犯罪をめぐる人権問題であり、政治的対立の解決のために貿易上の措置で報復するのは、政経分離を踏みにじる禁じ手だ。安倍首相があおりにあおった結果、日韓関係は最悪と言われるまでになった。日韓の民間団体による調査では、韓国に好印象を持つ日本人が過去最低の20%に落ち込んだ。報道各社の調査では、「ホワイト国」からの韓国除外について、「妥当だと思う」人が6割を超え、安倍政権の支持率が上昇している。安倍政権の韓国たたきに乗せられ、多くの国民が喝采を叫んでいる。

対韓強硬措置は、日本経済に打撃となるだけでなく、スポーツや子どもたちの交流、観光にも影響が出始めている。慰安婦を象徴する「平和の少女像」を展示した「表現の不自由展・その後」が公権力による介入や脅迫予告などに屈して中止に追い込まれ、表現の自由も損なわれている。憎悪で人心をあおり、支持を集める安倍政権の下で、日韓関係は修復不能になりかねない。日韓両国の対立が増している今だからこそ、両国政府の冷静な対話とともに、国民同士の相互理解と交流を深めていくことが求められている。

(社会新報2019年8月21日号・主張より)

原水禁 世界大会

日本は米国の核の傘から脱し 核禁条約まず批准しリードを

原水禁 世界大会

「核も戦争もない平和な21世紀に!」――。被爆74周年原水爆禁止世界大会(主催・同実行委員会)の広島大会が4日から6日まで広島市内で開かれた。初日の4日、平和公園を出発した「折り鶴平和行進」の後、広島大会の開会総会が行なわれた。

4日の広島大会開会総会には約1900人が参加。原爆や核被害で亡くなった人々に黙とうを捧げた後、川野浩一大会実行委員長(原水禁議長)があいさつの中で「世界の核兵器の数は今年1月時点で1万3866個。6万発とも7万発とも言われた冷戦時代と比較すると随分と減ったが、核廃絶に向けた動きが止まろうとしている」と危機感を表明した。

核保有国は核不拡散条約の第6条に定められた核軍縮の誠実交渉義務を履行せず、米国を筆頭に核兵器の近代化の動きが進んでいる。また、米露間のINF(中距離核戦力)全廃条約の失効、2021年に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)の停滞・延長交渉の難航、来年に控えたNPT(核不拡散条約)再検討会議に向けた最終準備委員会が勧告をまとめることができなかったことなど、先行きの不透明さが増している。

批准いまだに25ヵ国

17年に国連で採択され、50ヵ国目の批准後90日で発効される「核兵器禁止条約」は、8月8日時点で、署名40ヵ国、批准25ヵ国となっている。いまだ不参加の姿勢を貫く日本政府の対応について川野実行委員長は、「賛同しなかった国々を説得し、核廃絶の先頭に立つのが、わが国の役目のはず。米国の核の傘から脱却し、核のない世界の実現に向けて努力すべき」と訴えた。

また、原発再稼働、県民の健康を無視した強引な帰還政策を続ける政府を批判し、「核兵器、原発、憲法、沖縄、福島と、課題が山積している。すべての闘いに頑張る。それ以外に私たち人類が生き残るすべはありません」と締めくくった。

広島市の松井一實市長は大会に寄せたメッセージ(市民局長代読)で、川野実行委員長同様、核兵器廃絶に向けた動向が世界的に停滞していることに懸念を示し、「核兵器のない世界こそが世界恒久平和の第一歩であるということを世界共通の価値観としていくことがますます重要になっている」と述べ、世界163ヵ国・約7800の平和首長会議の加盟都市と共に、世界の為政者に核兵器廃絶に向けた行動を後押しする環境づくりに取り組む決意をあらためて示した。

海外ゲストを代表して、米国「ピースアクション」のスージー・アリソン・リットンさんがあいさつした。「戦争と核兵器の驚異は他のことと無関係に存在しているのではない。世界中で民主主義の制度が不安定になり、専制的な政府が生まれているが、引き続き政府に対し、核兵器の増強ではなく、人々の必要を満たすこと、気候変動への取り組み、軍事力ではなく外交での解決を求めていこう」と呼びかけた。

被爆者の願い届けて

被爆者からの訴えで、爆心地から2・5㌔の自宅付近で被爆した、今年82歳になる高品健二さん(広島被団協・被爆を語り継ぐ会)が証言。自宅付近で一緒に遊んでいた友だちは体中にガラス片が突き刺さり、自宅にいた母親は柱の下敷きになっていた。親族の助けを借り、一時的な避難所になっていた公園で数日を過ごしたが、友だちも母も相次いで亡くなった。孤児になった高品さんは中学を卒業するまで叔父の家に身を寄せるが、「つらい生活だった」という。被爆者への差別と偏見が高品さんを苦しめた。最後に、「核の被害を受けるのは私たちで終わりにしたい。いつの日か核兵器を使う戦争をなくせるよう、私たちの願いを聞き届けてほしい」と訴えた。

続いて、第22代高校生平和大使を代表して牟田悠一郎さんがスピーチ。小学6年で祖父の被爆経験を初めて聞き、歴史上の出来事が急に身近なことに感じ、心から、戦争や核兵器が怖いと感じたという。「全国の高校生とともに、平和をつかんだ時に二度と手放さないように、当時のことを学び、伝え続けていきたい」と決意表明した。

閉会あいさつで金子哲夫さん(広島県原水禁代表委員)は「原水爆が禁止されてこそ、真に被害者を救うことができる。原水禁運動の原点は、広島、長崎の被爆の実相です。世界大会を通じ、核の被害の実相を胸に刻んでほしい」と呼びかけた。

(社会新報2019年8月21日号より)

核不拡散条約で日本が先頭に

被爆74周年 原水禁福島大会

被爆74周年 原水禁福島大会

被爆74周年原水爆禁止世界大会(主催・同実行委員会)の幕開けを告げる原水禁福島大会が7月27日、福島市で開かれ、約620人が参加した。

冒頭主催者あいさつで則松佳子・大会副実行委員長は、「来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、被爆国日本が先頭に立つべきだ。核兵器廃絶1000万署名に全力で取り組もう」と、広島・長崎大会の意義を訴えた。

地元あいさつで角田政志・福島県平和フォーラム代表は、東電の第2原発廃炉の表明について「原発のない福島を求めてきたが、大きな一歩だ。運動を継続してきた成果だ」と強調した上で、「廃炉には40年かかる。協定書の内容をしっかり監視していく」と新たな運動の強化を述べた。

また2020年に向けて原発事故がなかったかのような幕引きが進められているとして、被災者への支援の打ち切りや原発PR施設の建設、モニタリングポストの撤去、除染土の公共工事への使用決定などを指摘し、国や東電の対応を批判した。

「健康手帳」の交付を

さらに角田代表は、「国策で推進した原発が放射能汚染事故を起こし、住民を被ばくさせた事実を消し去ることはできない。『健康手帳』の交付など、被害者の健康維持と生活再建への将来にわたる支援を求める取り組みを強化する」と述べた。

その後、大会基調を藤本泰成・大会事務局長が提起。続いて「被災者の生活再建・健康問題と脱原発」をテーマにシンポジウムが行なわれた。

原発事故で被害の大きかった飯舘村で村議を務める佐藤健太さんは、「人口6509人中、今も4240人が村外に居住している。戻ったのは高齢者が中心」と現状を訴えた上で、政府の復興予算は「箱モノ」ばかりだとして、今後の維持・管理を危惧した。

「きらり健康生協」の福地庸之専務理事は県民の健康について言及。「震災当時は、『直ちに人体や健康に影響を及ぼす数値ではない』と何度も言われ、情報が隠ぺいされた。給水を待ちながら多くの人が被ばくした。原発事故によって強いられた被ばくについて、国の責任を問い、今後も県民が安心して暮らせる保障を求めて運動を強化していく」と述べた。

法に反する人権侵害

福島で医療活動を行なう大阪の振津かつみさん(医師)は「年1㍉シーベルトを超える被ばくは、明らかに法に反する人権侵害だ」と指摘。福島と周辺県で約400万人が被ばくを強いられたとした。その上で「国の責任を問い、生涯にわたる健康・生活の保障を求める。そのために広島・長崎の被爆者への『原爆手帳』を参考に『健康手帳』の作成を」と提起した。

シンポジウムと並行して「福島原発事故と再稼働」をテーマに特別分科会が開催され、福島のほか、女川(宮城)、東海第2(茨城)、柏崎・刈羽(新潟)の各原発の再稼働の動きなどについて交流を深めた。集会終了後、「原発再稼働反対」などとコールしながら、県庁前までデモ行進した。

(社会新報2019年8月7日号より)

選挙協力の課題 衆院選に向け野党共闘の深化を

32の1人区では、野党がばらばらでは最初から自公に勝てない。13年の参院選では、2勝29敗に終わったが、16年の参院選では候補者の一本化を行ない、11勝21敗となった。こうした教訓から、社民党は、自公とその補完勢力に漁夫の利を与えないために、「小異を残して大同に就く」立場で共闘を進め、候補者の一本化に努力してきた。

1月28日の党首会談で「32の1人区全ての選挙区において、与党を利することのないよう、速やかに候補者一本化のための調整を図る」ことについて合意したが、市民連合からの政策要望に署名したのは5月29日、すべての1人区の一本化が完了したのは、公示日まで1ヵ月を切った6月13日にまでずれこんだ。民進党の分裂、立憲民主党と国民民主党の勢力争い、統一自治体選などにより、候補者調整作業は難航した。社民党も鹿児島選挙区で大義のために悔しい思いをした。

今回、10勝22敗となり、改憲勢力を3分の2割れに追い込む成果が上がった。残念ながらあと一歩で競り負けたところがいくつもあった。新人候補が多いこともあって、もっとスピードアップできなかったのか。一本化はあくまでもスタートラインであり、選挙区の実態に即した効果的な選挙協力に踏み込めたのか。

自民党の比例票は約240万票も落ち込み、自民党全体の獲得議席も改選66から9つも減らし単独過半数を失った。過去2番目の低投票率は、安倍政権への消極的な不支持であり、改憲勢力の3分の2割れも改憲を目指す安倍政権への不信任に値する。しかし本来は、「安倍政権」VS「社民党をはじめとする立憲野党連合」の構図を明確にし、安倍に代わる選択肢をもっと鮮明に打ち出し、自分たちの力で政治は変えられるんだという確信と期待感を盛り上げ、圧倒的多数の世論の力で安倍政権を追い込むはずであった。争点隠しや問題の先送りを続ける安倍政権に対し、野党の側がしっかりとした対立軸を構築できたのか。原発ゼロ法案をはじめとする国民のための議員立法を共闘の成果として訴えきれたのか。

政権選択選挙である衆院選の課題は、安倍首相を退陣に追い込み、改憲を阻止し、政権交代を実現することにある。又市党首は会見で、今回の参院選の共闘の総括の上に立った「野党共闘の深化」を打ち出した。野党共闘の「要石」を自認する社民党の果たすべき役割は大きい。

(社会新報2019年7月31日号・主張より)